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理念

基本理念

理念「困った人を助ける」

 「困った人を助ける」とは真に困った人に手を差し伸べること。そこにこそ支援の意味と福祉の価値がある。 
 助けるとは「施設福祉」の提供。私達の目指す「施設福祉」とは、面倒なもの厄介なものではなく、与えられた環境のなかで、その価値を意識し現実と向き合い精一杯支援すること。研鑽、創造する思いを抱き続けること。

特定相談支援事業所 高森荘 相談支援専門員マニュアル

入所利用者に対するアセスメントの視点として

  1. 個別ケアによるその人らしい自立を実現するための視点
    ・人によって生活習慣やスタイルは違う、施設が決めたスケジュールや生活パターンに縛られることなく、長年どのような暮らしをしてきたかという「馴染みの習慣」を引き出すアセスメントを心掛ける。
    *新規利用者に対して特に留意すべき事項

  2. 利用者本位の過不足ないサービスを提供するための視点
    ・施設生活は24時間ケア提供者に囲まれて生活することを意味している。利用者が施設でどのように生活していきたいのかということを念頭においたアセスメントをおこなう。

  3. 利用者の尊厳を支えるアドボカシー(代弁)の役割のための視点
    ・入所に伴い利用者本人のみならず家族も含め、「お世話になっている」という意識から自分の気持ちや意思を伝えられないことが多い。また、疾病や障害によって、自分の意志を伝えられない利用者も少なくない。利用者の本当の思いは何であるかを引き出して実現に結びつけるアセスメントを心掛ける。

  4. 切れ目ないチームアプローチによるケア提供のための視点
    ・施設ケアは様々な専門職がチームを結成し利用者の生活を支えている。そのためには情報共有や一貫したサービス提供が必要。多職種が関わるという強みを活用するためにも、それぞれの専門性を活用できるよう意識してアセスメントする。

  5. 安全なサービス提供とリスクの予防のための視点
    ・入所に伴う生活環境の変化は、生活上の困難さや心身への影響が考えられる。これらの状況を細かにアセスメントすることによって、リスクマネジメントにつなげるととともに、安全なサービス提供につなげる必要がある。
    *新規利用者に対して特に留意すべき事項

  6. 地域との連携のための視点
    ・居宅で生活するのと同様に、施設においても地域との交流は大変重要。しかし、居宅に比べ、施設では地域に暮らしているという意識が希薄になりがちとなる。施設においても「慣れ親しんだ地域での生活」であると利用者自身が実感できるよう、地域のさまざまな資源の活用に繋がるアセスメントが必要。

  7. 在宅復帰にむけての視点
    ・施設に入所していても「在宅生活への復帰」の可能性を検討し続ける姿勢が必要。施設では24時間、365日、利用者のそばに生活を支える職員の存在があり、それまで生活していた居住空間に比べれば、生活上の困難は解消される場合が多い。しかし、介護・支援の力や生活上の困難さの問題解決だけでは補えない「生活の場(QOL)の向上」が在宅には存在すると意識して、アセスメントの際に在宅に向けての視点をなおざりにしないよう心掛ける。
    *障害支援区分の判定結果に留意

「ニーズ・アセスメント」とは何か

  1. ニーズ・アセスメントとは、利用者本人がどのような生活を送りたいのか、どうしたいのかを明らかにし共有すること。この際に見誤らないようにしなければならないのは、利用者本人の言い分(デマンド=要請)が、必ずしもニーズと一致するとは限らないということ。本音のニーズは何か、また、本人も気づいていない生活上の不足は何か、というように順序立てて情報を把握していく必要がある。ニーズや人生の選択に関する重要事項では、利用者本人も当然迷うということを理解した上で、その迷いを持つ利用者とともにあるということを相談支援専門員自身が心掛けておく。

  2. ニーズとは、人が生活していくために必要な要素のうち、欠けてしまったもの。

「ICF(国際生活機能分類)」の考えで見る総合的な支援目標

  1. ICFとは、生活機能に困難が生じたのが「障害」、プラス面である残存機能や潜在能力に着眼し「生活機能」全体を高い水準にするため、それらをいかに活用するかという視点が重要との考え方。

  2. ICFの考えは、利用者の生活に障害をもたらしていることだけに着目することなく、生活全体に着目してプラス面を目標に設定し、利用者の生活全体の質(QOL)を高めていこうとするもの。サービス等利用計画・ケアプランの総合的支援目標は、疾病や障害などの心身機能レベルへの働きかけよりも、ICFの「参加」のレベルが拡大していくような支援目標が、利用者の意欲やQOLを高めていくことになる。

  3. QOLとは自分自身の生活に対する自己決定と自分らしい生活の実現

  4. 参加レベルの拡大とは?ー離床・移動・歩行・外出・買い物・旅行

ニーズ(生活課題)について

*問題行動だけの情報では解決のヒントは得にくい
  1. まず優先すべきニーズは、危機介入が必要な直接生命を脅かすようなニーズ。マズローのニーズ論でいう第1段階の生理的欲求や第2段階の安全の欲求にあたるもの。そのニーズが安定した後、利用者や家族の要望を踏まえながら、自立支援に向けて解決すべきニーズ<=生活上の困りごとを改善して「望む生活」を手に入れるためのニーズ>をチームで導き出していく。*健康なときの情報にセルフケア能力が表れている。

  2. マズローの5つの基本的欲求―①生理的欲求(食欲などの本能レベル)②安全の欲求(痛みや辛さからの開放)③所属と愛の欲求(社会とのつながりを求める)④承認の欲求(自尊心や他者からの承認を求める)⑤自己実現の欲求(自分のなりたいものになりたい)

  3. 導き出したニーズは課題分析に基づいた根拠のあるものでなければならない。

短期目標と長期目標について(インパクトゴール)

  1. 一定期間までに達成することが望ましい目標や結果を示すのが短期目標、最終的に目指す目標や結果が長期目標。できる限りわかりやすい具体的な内容や数値の設定が望ましい。

  2. マンスリー曰く、援助目標を設定する際には、利用者の生活を変え、支援チームが目標としやすいインパクトゴール<影響の大きな目標*特徴・マズローの欲求5段階の第3階層以上に設定される・ICFの参加レベルに達している等>の設定を想定することが望ましい。

  3. インパクトゴールとは何か、QOLを高めるゴール。援助目標を立てる場合、利用者の生活がどのように変化するのかを明示すること(インパクトゴール)が重要。利用者のニーズや価値観にそって、実現可能で本人や支援者が元気になるような具体的目標を設定することがポイント。

運営方針

  • 利用者の意向、趣向、障害の特性その他の事情を踏まえた「個別支援計画」に基づき施設障害福祉サービスを提供します。
  • 継続的な評価を実施することにより、適切かつ効果的なサービスを提供します。
  • 利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者と対等な立場に立ったサービスの提供に努めます。
  • 正当な理由がなくサービスの提供を拒むことはありません。
  • 利用者の心身の状況に応じて支援を適切に行い、サービスの提供が漫然かつ画一的なものとならないよう配慮します。
  • サービスの提供に当たっては、懇切丁寧を旨とし利用者及び家族に対し理解しやすいよう説明を行います。
  • 個人情報を適切に取り扱い、事業運営の透明性の確保に努めます。
  • 提供するサービスの質の評価を行い、常にその改善を図り、公正で良質なサービスの提供に努めます。
  • 地域住民又はその自発的な活動等との連携等、地域との交流に努めます。
  • 地域及び家庭との結び付きを重視し、市町村、他の障害福祉サービス事業者等との密接な連携に努めます。
  • 障害者等に定める内容のほかその他関係法令等を遵守し、指定障害者支援施設における施設障害福祉サービスの提供を行います。
  • 職員の専門性を高めるため、常に研鑽し、資質の向上に努めます。
  • 時代動向に伴う事業の将来性を見据え、適切に対処できるよう体制を整えるとともに、情報収集に努めながら現状との折衝を行い、情勢に備えて対応できるよう臨機応変に事業運営の改善を図っていきます。

支援方針

障害の重度化に対応して、身体能力の機能低下を防ぎ安心かつ充実した生活を送れるよう、生産活動と医療的支援、介護等のサービスを提供します。

  • 生活介護では、利用される個々人の障害に応じた支援を実施します  
  • 施設入所支援においては、清潔・健康的な生活が安心して営めるよう支援します。  
  • 嘱託医、協力病院、専門医と連携し充実した医療サービスの提供と、健康管理に努めます。  
  • 入浴・排泄・整容等の介護、機能維持訓練、コミュニケーション支援等を実施します。
  • 食事は栄養ケア計画に基づき、栄養管理された適切なメニューに沿って調理します。
  • 日中活動(昼間実施サービス)を通して自立支援を図るとともに、全ての利用者が不均衡なく生産活動及び創作的活動等に関われるような取り組みを行います。
  • 生産活動では、授産活動時代から培ったノウハウを基に「社会貢献」「社会参加「いきがい」「働きがい」を重視した支援に努めます。  
  • 創作的活動では、余暇活用、生活の質の向上に向けた支援をします。
  • 社会参加の促進に向け、地域の催事等への参加支援や、開かれた施設を目指し交流の場を積極的に提供します。
  • 利用者や家族相互との希望を重視し、個別的な選択を可能とするよう、また地域生活への移行など本人に合った取り組みを見つけ実行に移すように努めます。  
  • 利用者の心身の状況や、生活環境等を的確に把握し相談援助を行います。

お気軽にお問い合わせください

TEL. 0265-35-6811
障害者支援施設 高森荘
お電話でのお問い合わせもお待ちしています
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